臨床研究課題 |
|
---|
主なテーマ・方針 | 補体制御異常に関連する腎疾患の研究 |
---|---|
現在のトレンド | 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、C3腎症などの補体制御異常が発症に関与する疾患の診断・病勢把握に有用な因子の測定に取り組み、病態解明と有効な治療法の開発につなげたいと研究に取り組んでいます。最近になって測定系を確立した補体代替経路に限定した補体価(AP50)は、補体系のどの経路が過剰に活性化しているかを判断できる有用な検査で、実際の診療場面で診断と治療法選択の助けとなる可能性を見出しました。 |
主なテーマ・方針 | 滋賀県の周産期医療における問題点に着目した研究 |
---|---|
現在のトレンド | 滋賀県の周産期死亡症例の悉皆調査を行い、周産期死亡の抑制を目指しています。 |
趣旨 | 周産期死亡は「在胎22週以降の後期死産」および「生後7日までの新生児死亡」を指し、周産期死亡には産科と小児科の両診療科が関わっている。滋賀県における2000-2010年の周産期死亡率は全国平均を上回っており、その原因検索と改善が必要であった。死亡症例における妊婦や胎児、新生児管理の医学的な妥当性や死亡回避の可能性を考える際には、多施設の複数の周産期専門医による多角的かつ詳細な客観的評価(=ピアレビュー)が望ましいと考えた。 (目的) 滋賀県における周産期死亡全症例を登録し、各症例について周産期医療に従事する医師によるピアレビューを行う。周産期死亡回避の可能性およびそのための提言を策定し、それらの啓発が周産期死亡回避に有効かどうかを検証する。 |
---|---|
概略 | 滋賀県における周産期死亡症例の検討を行い、死亡に至る経緯の中で問題点を明らかにし周産期医療に携わる医療従事者や一般社会に対して死亡回避のための様々な提言を還元する。 |
期待される効果 | 滋賀県の周産期死亡率の減少 |
研究内容の詳細 |
|
主なテーマ・方針 | 新生児黄疸の遺伝的背景 |
---|
趣旨 | 現在、核黄疸を発症する早産児が問題になっています。新生児黄疸には遺伝的は素因が大きく関係しており、遺伝子的危険因子を明らかにすることで予防戦略を立てられる可能性があります。 |
---|---|
概略 | UDPビリルビングルクロン酸抱合酵素遺伝子の多型を調べ、危険因子を明らかにする。 |
期待される効果 | 核黄疸を予防できる新たな新生児黄疸管理方法を構築する。 |
研究内容の詳細 | 核黄疸(ビリルビン脳症)を発症したもと早産児の UDPビリルビングルクロン酸抱合酵素遺伝子の多型(UGT1A1*6)を調べ、核黄疸発症の危険因子となっているかどうかを調べる。 |
主なテーマ・方針 | 敗血症、炎症・免疫抑制・異化 |
---|
趣旨 | 近年ICUに入室する重症患者の急性期管理は向上しているものの、長期的な予後の観点からは十分とは言えない。その一つとして、炎症が遷延し、免疫抑制や異化を呈する症候群(PIICS)が注目されている。PIICSは長期予後や生命予後悪化に繋がることが指摘されているが、その詳細や対応はよく分かっていない。 |
---|---|
概略 | 急性期炎症のprofileとPIICSとの関連性を検討する。 |
期待される効果 | PIICSリスクの高い症例の早期認識が期待される。 |
研究内容の詳細 | 臨床データを使用した観察研究 |
主なテーマ・方針 |
|
---|
主なテーマ・方針 | 先天性代謝異常症に合併する血球貪食性リンパ組織球症(HLH)の後方視的調査研究 |
---|---|
現在のトレンド | 倫理審査申請中 |
趣旨 | 先天性代謝異常症に合併するHLHについて大規模コホートでの調査はこれまでされていない。そのため先天性代謝異常症に合併するHLHの臨床像を明らかにすることでHLHの早期診断やHLH発症予防につながる可能性がある。 |
---|---|
概略 | 先天性代謝異常症が明らかとなっている症例で血球貪食性リンパ組織球症(HLH) を合併した症例の頻度とその臨床像を明らかにする。 |
期待される効果 | 本調査により代謝性疾患に合併するHLHの発症頻度や臨床像を明らかにすることはHLHの早期診断やHLHの発症予防につながる可能性があり、患者の予後改善につながると考えられる。 |
研究内容の詳細 | 本調査により代謝性疾患に合併するHLHの発症頻度や臨床像を明らかにすることはHLHの早期診断やHLHの発症予防につながる可能性があり、患者の予後改善につながると考えられる。 |
研究内容の詳細 |
趣旨 | 川崎病は日本人小児に多く発症する原因不明の全身性血管炎で、特に冠動脈に強く炎症が惹起される。川崎病における冠動脈炎ではさまざまな免疫細胞が局所に浸潤することが知られているが、浸潤細胞の病因・病態形成における役割の詳細は不明の点が多い。現在、冠動脈炎発症モデルマウスを用いて、川崎病冠動脈炎の免疫学的発症機序を解明することを目的として解析を進めている。 |
---|