コース概要

本コースの概要

 近年医師不足が問題になっていますが、基礎医学の研究と教育を担う研究医の不足は更に危機的な状況です。本学では基礎系研究医の養成のため、平成23年度から研究医枠による入学定員の2名増員を行い、1,2年生を対象に、学部教育と平行する形で、入門研究医コースを進めてきました。さらに平成24年度には、それを発展させた「産学協働支援による学生主体の研究医養成」が文部科学省の研究医養成事業として選定されました。

 本コースでは、学生の主体的な探究活動をサポートしながら、研究活動の場を提供する入門研究医コースへの参加を5年生まで広く募り、入門研究医コースにつづく登録研究医コースとして、分子医科学・病理学・法医学・公衆衛生学の4つのキャリアパスの異なる専攻を選択できるようにしました。そこに産学協働の奨学金でサポートされる多様な大学院プランを更に接続させることによって、学部から大学院までシームレスに研究活動を発展させ、研究医を従来よりも早期に養成することを目指しています。

本コースの特徴

研究医とは

 本コースで重視しているのは、学生自身による自主的・主体的な探究活動への支援です。

 本学では平成23年度に入門研究医コースを始めたさいに、研究活動に興味をもつ学生たちが研究サークルをつくり、研究室ツアーや輪読会等を企画し、教員がこの活動を支援する形が、自然発生的にできあがりました。今も新たな研究サークルの立ち上げを支援しています。入門研究医コースは、このようなサークル活動だけでなく、個人的に研究室を訪れる学生も受け入れ、そのような学生に研究の場を提供して研究活動への興味を育てようとするもので、基本的に出入り自由ですが、次の登録研究医コースへ進みやすくする助走期間になっています。

 登録研究医コースでは、具体的なテーマを持って研究活動に参加するため、将来のキャリアパスに応じて設けられた4つの専攻(分子医科学・病理学・法医学・公衆衛生学)から一つを選択します。このコースでは、特任助教を雇用して研究指導体制を充実させ、学生には学会発表,短期海外留学,大学院講義の聴講の機会を与え、論文発表につながるように指導が行われます。更に大学院博士課程に入学後も引き続き研究を進め、複数の論文で学位申請することにより、大学院の早期修了をめざします。

 本コースでは研究医を目指す人材への経済的な支援が盛り込まれており、大学院への進学のさいに、産学協働の奨学金や大学独自の奨学金のサポートを受けながら研究に専念するA,Bプランか、初期臨床研修をしながら大学院に社会人入学するCプランを選択できます。そして大学院修了後は、奨学金を受給した期間、特任助教として大学に雇用される予定です。

(カリキュラムについての詳細は「カリキュラム概要」を、奨学金については「奨学金について」をご覧ください。)