参加講座等一覧

参加講座の研究内容

解剖学講座(生体機能形態学) 宇田川 潤

http://sums-anatomy.website/

1)研究内容
 胎生期の環境は生涯にわたって健康な体をつくるためにとても重要であり、胎生期の様々なストレスにより生後の生活習慣病や精神疾患、発達障害などの発症リスクが増加することが示唆されています。ストレスによって生じた種々の幹細胞のエピジェネティクスの変化(例:DNAメチル化やヒストン修飾など)は幹細胞の増殖・分化能に影響を及ぼすだけでなく、その子孫の細胞にまで受け継がれることによって生後の臓器機能を変化させ、病気が発症しやすくなることが一因と考えられています。本研究室では胎生初期の低栄養などのストレスによって生じる産仔の行動異常や脂肪肝の発生メカニズムの解析を行い、胎児ストレスによる幹細胞の変化と生後の発達障害や非アルコール性脂肪性肝疾患との関連を調べています。
また、これらの研究に加え、霊長類の手の把握機能と骨格構造との関連について形態学的及び力学的に解析し、ハンドの製作への応用を目指しています。
からだが出来上がるメカニズムや胎生期を起源とする病気の発症メカニズム、また手の形態と機能との関連に興味のある方は研究室まで足を運んでみて下さい。

 

2)オフィス・アワー           8:00〜18:00(できれば事前にメールで連絡をください)

3)連絡先                 宇田川 潤 udagawa@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     発達障がい、脂肪肝、手の形態と機能

5)キャッチコピー           胎生期ストレスが生後の疾患発症リスクを増加させるメカニズムを研究しています。

解剖学講座(神経形態学) 勝山 裕

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqanat2/

1)研究内容
 (1)我々の研究室では大脳皮質の発生と発達について研究をしています。そのために精神疾患などに関連する遺伝子を改変したマウスの脳形態を詳細に調べています。そこに働く分子に関しては、その生化学的機能を明らかにし、脳の発達と疾患の分子機構を明らかにすることを目指しています。

 

(2)成体組織中の体性幹細胞(組織幹細胞)は老化して機能障害を生じることが注目されています。幹細胞の老化が個体スケールの老化プロセスにどのような影響を及ぼしているのか?個体老化はどの組織で、どのように進行していくのか?そしてそれは制御可能なのか?細胞から組織・個体スケールまでの老化の分子メカニズムの解明を通し、様々な疾患の新たな治療法の開発を目指した研究を行っています。


2)オフィス・アワー          随時対応(まずメールでご連絡ください)。

3)連絡先                 勝山 裕 kats@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     大脳皮質、精神疾患、神経回路形成、幹細胞、老化

5)キャッチコピー           脳のかたちとその意義を知りたい!! 老化の分子機構を知りたい。

生理学講座(統合臓器生理学) 等 誠司

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqphysi1/

1)研究内容
 ヒトを含む哺乳類の脳では、成体(成人)においても神経幹細胞が存在し、 特定の脳部位に終生にわたって新しい神経細胞を供給している。例えば記憶に関係する海馬の歯状回では、齧歯類で1日当たり5,000個もの新生神経細胞が誕生することが知られる。そのほとんどが1ヶ月以内に死滅するが、一部の神経細胞は既存の神経ネットワークに組み込まれ、記憶の定着や海馬から大脳皮質への記憶の移送に関係すると考えられている。私たちは神経幹細胞—細胞新生システムが動物の記憶のみならず、情動や気分にも関係すると考え、マウスやカニクイザル、ヒト死後脳などを用いて統合的に研究を進めている。特に、神経幹細胞の増殖・維持・分化の機構や、神経幹細胞から前頭葉のオリゴデンドロサイト系譜細胞が産生されるメカニズム、とりわけエピジェネティクス制御機構の解明に取り組んでいる。エピジェネティクスは、ポストゲノム時代の研究のホットエリアの1つであり、今後研究の大きな展開が期待される。
 

2)オフィス・アワー          いつでも対応しますが、事前にメールで連絡して下さい。

3)連絡先                 等 誠司 hitoshi@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     神経幹細胞、気分障害、エピジェネティクス

5)キャッチコピー           精神疾患を神経幹細胞—細胞新生システムの異常として理解して、新規治療法開発を目指す!

生理学講座(細胞機能生理学) 尾松 万里子

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqphysi2/

1)研究内容
 心臓は一生を通して拍動し、全身の組織・細胞に酸素や栄養素を供給し続けている。この生命の維持に必須の心臓拍動は、心筋の細胞膜に存在するイオンチャネルという膜貫通型タンパク質を通るイオン(Na+イオン、Ca2+イオン、K+イオンなど)の流れによって発生した電気活動に依存している(心電図はその心臓の電気活動を体表面から記録したものである)。  

 生理学講座(細胞機能生理学部門)では、正常の心筋電気活動やその破綻によって生じる不整脈の発生メカニズムの解明を目指して、イオンチャネルの開閉によって発生する微小(10-12アンペアオーダ)な電流記録を行うパッチクランプ法という実験方法を用いて、実験を行っている。また,心筋組織から発見した新規細胞の起源と生理機能の解明、心房細動の発生における肺静脈心筋自動能(異常興奮)の関連,e-Heartによる心筋細胞モデルを用いたシミュレーションなどによって得られた研究成果を、不整脈の治療や心筋傷害の発生予防に役立てて、医学・医療の発展に寄与することを目指している。

 

2)オフィス・アワー          随時(できるだけ要望に応えます。事前に連絡下さい。)

3)連絡先                 尾松 万里子 m_omatsu@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     心臓拍動、不整脈、イオンチャネル

5)キャッチコピー           心臓拍動の解明と新規細胞の発見の喜びをともに。

生化学・分子生物学講座(分子生理化学) 縣 保年

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqbioch1/

1)研究内容
 抗CTLA-4抗体や抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤の開発により、がん免疫療法が革新的な進歩をとげています。しかし、そのような薬剤でもまだ治療できない患者さんが60-70%以上もおられます。そのような患者さんでは、がんを攻撃できるキラーT細胞自体が少なかったり、存在しない可能性が考えられています。そこで私たちは、がんを攻撃できるキラーT細胞から、がん細胞の抗原を認識するT細胞受容体の遺伝子を単離して、ゲノム編集を用いてiPS細胞に効率よく導入し、T細胞へと分化誘導することにより、がんを効率よく攻撃できる免疫細胞療法に関する研究を行っています。またiPS細胞から再生したT細胞の抗腫瘍活性を強化する研究や、がんを誘導する複数の遺伝子を導入したカニクイザルの作出も行っています。

 遺伝子工学や分子生物学的実験、免疫学的実験、生化学的実験に興味があり、がんの治療に貢献したいと考える学生さん、ぜひいっしょに研究しましょう!

 

2)オフィス・アワー          随時対応しますが、予めメールをもらえるとありがたいです。

3)連絡先                 縣 保年 yagata@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     iPS細胞、がん免疫療法、ゲノム編集、再生医療、カニクイザル

5)キャッチコピー           免疫細胞を薬剤として用いることで、がんを克服できる時代を創ろう。

生化学・分子生物学講座(分子病態生化学) 扇田 久和

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqbioch2/

1)研究内容
 接着分子系およびシグナル伝達分子系に着目してこれらの作用機構と病態、特に、がん・循環器疾患の病態との関連を解析しています。

 ヒトを含めた多細胞生物の個体維持に、細胞どうしの接着は必要不可欠な機構の一つです。 細胞の接着では、接着分子やアダプター分子など多くの分子が一体となり(接着分子系)、協調して作用することが必要です。近年、接着分子を起点としたシグナル伝達の機構が明かされてきています。現在、当研究室では、接着分子系とシグナル伝達分子系が一緒になって細胞内で作用するメカニズムを解析しています。一方、これらの分子系の破綻はがんや動脈硬化などの病態とも密接に関連します。このような病態の全容解明に向けて、接着分子系やシグナル伝達分子系の異常という観点からアプローチしています。

 生化学的、細胞生物学的手法の習得し、それらの手法を応用して、がん、循環器疾患の病態解明に挑戦する意欲ある学生を希望します。

 

2)オフィス・アワー           9:00~18:00(ただし、出来るだけ事前にアポイントを取って下さい)

3)連絡先                 扇田 久和 hogita@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     低分子量Gタンパク質、がんの浸潤・転移、動脈硬化

5)キャッチコピー           日本人の死因の1位、2位を占めるがん、循環器疾患の制圧に立ち向かっていきませんか?

生化学・分子生物学講座(再生・修復医学) 小島 秀人

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqpatho1/

1)研究内容
 様々な疾患の診断・病態解析・治療に対し、遺伝医学ならび再生医学の両面から研究を行っている。具体的には、1)レーザー分取装置を使用して様々な臓器からの遺伝子採取とGene tipによる遺伝子発現状態の解析、2)遺伝子改変疾患モデルを用いた病態解析、3)培養細胞を用いた遺伝子の傷害と修復機構の解明、4)標的化ウイルスベクターを用いた最新鋭の遺伝子治療法の開発、5)体性幹細胞を用いた臓器再生療法の開発を行っている。このような研究スタイルを学ぶことにより、従来の医療の常識を打ち破り、難治性疾患に対する根治療法の開発めざすことができる人材の育成をめざしている。さらに、海外との積極的な共同研究を推進し、国際的な広い視野で物事を考えることができる教育体制の構築を進めている。今回の研究医養成プログラムの開発に当たっては、遺伝子治療や再生医学を駆使した最先端医療の開発研究に、実習を通して従事する機会も準備してゆきたい。

 

2)オフィス・アワー          月曜日から金曜日9:00~20:00まで

3)連絡先                 小島 秀人 Kojima@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     再生医療、遺伝子治療、先端医療

5)キャッチコピー           トランスレーショナルリサーチの実践

病理学講座(人体病理学) 九嶋 亮治

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqpatho1/

1)研究内容
 私たちは基礎医学分野の中にあって、研究・教育に加え、臨床の最終診断に関わる病理専門医を育てるという使命を担っています。その病理医の教育は、病理解剖や臨床検体(手術や生検で採取された臓器、組織、細胞)の診断業務の中で行ないつつ、日常検体の中からヒト癌の研究材料を得ています。特に、日本では未だに罹患率の最も高い胃癌が、どのように発生し、どのように進展していくか、それをどのように予知できるかという問題に対し、組織内に発現するタンパク質を検出する免疫組織化学、ゲノム変化を捉える分子細胞遺伝学、更に細胞培養、動物実験と、様々な角度からアプローチしています。従来の腫瘍の病態発生論やそれに基づく腫瘍分類は、可逆的な変化も不可逆的な変化も含む形態情報を基盤にしていますが、基本的に不可逆的なゲノム変化を基軸にすれば、もっとシンプルで明快な分類にできると考えています。症例を既存の分類に振り分けるだけでなく、分類そのものをつくることに興味のある人を求めています。

 

2)オフィス・アワー          特に限定なし(できれば、まずメールで連絡してください。)

3)連絡先                 九嶋 亮治 kushima@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     がん、ゲノム解析、胆汁逆流

5)キャッチコピー           胆汁の流れや時間とともに不可逆的に蓄積するゲノム変化からがんにアプローチする。

病理学講座(疾患制御病態学) 伊藤 靖

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqpatho2/

1)研究内容
 疾患制御病理学では、サルを使用したインフルエンザ病態解析・治療と癌モデル作成・治療の研究を行なっています。進化系統樹上マウスより人に近いサルを使用することにより、オリジナルな治療法をより早く臨床応用できると考えています。具体的には、1)パンデミック2009インフルエンザや高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染実験を行ない、治療薬(抗体薬を含)の有効性検証やインフルエンザウイルス感受性宿主側遺伝子の解析、2)iPS細胞から癌細胞を作成し、同系MHC遺伝子を有する個体に移植することで癌モデルを作成し種々の抗癌治療法の開発、を行なっています。

 

2)オフィス・アワー           9:00~19:00

3)連絡先                  伊藤 靖 yasushii@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード      カニクイザル、MHC、感染実験

5)キャッチコピー            カニクイザルを使用した治療法開発と前臨床試験

病理学講座(微生物感染症学) 旦部 幸博

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqmicro/

1)研究内容
 (1)癌研究グループ(旦部 幸博)

 【テーマ】生体防御に関わる遺伝子の機能解析

 私達は癌や感染症に対する生体防御の分子機構を明らかにするために、新しく見出した癌遺伝子や癌抑制遺伝子の働きを分子生物学、細胞生物学や遺伝子改変マウスの手法を用いて研究しています。我々が新規癌抑制遺伝子として分離したDrsがウイルス感染防御等にも関与していることを見出しており、本遺伝子を中心に、癌化抑制と感染防御との両方に関わるシグナル経路について研究しています。

 

  (2)ウイルス研究グループ(北川 善紀)

  【テーマ】宿主の生体防御機構からウイルスはどのように逃れているのか?

 私達のまわりには様々な微生物が存在している。私達は、それらと日々接触しているが、すぐに病気になるわけではない。生体には、外敵から身を守る防御機構が備わっているからである。一方、この生体防御機構に対して、微生物が、何の対抗策も持っていないと考えることは難しい。実際、近年の研究から、各々の微生物が独自の回避機構を共進化させていることが明らかになってきた。現在、ウイルス研究グループは、インターフェロンを中心とする生体防御機構に対してウイルスがどのような回避機構を進化させているのかをテーマに研究している。特に、宿主の免疫能を強く抑制する麻疹ウイルスを含むパラミクソウイルスや新興ウイルスを対象に行っている。

 

2)オフィス・アワー          随時

3)連絡先                 (1)旦部 幸博 tambe@belle.shiga-med.ac.jp   

                    (2)北川 善紀 yoshikit@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     生体防御、ウイルス、免役応答

5)キャッチコピー           ウイルスの免疫回避機構と発癌の分子機構

薬理学講座 西 英一郎

http://www.shiga-med.ac.jp/pharm/index.html

1)研究内容  

 恒常性とは生体の内部環境を一定の状態に保つ働きです。生体を構成する細胞は、細胞内恒常性を維持するため、様々な細胞外環境の変化に適応する必要があります。細胞外環境の変化は、細胞膜表面で感知され、その情報は細胞内から核に伝わり、遺伝子発現やエピジェネティックスの変化を誘導します。我々の主たる研究対象であるナルディライジン(NRDC)という分子(ペプチダーゼ)は、細胞外環境および核内転写制御の双方に直接関わっているユニークな分子です。細胞外では、膜タンパク質の細胞外ドメイン切断(シェディング)を介してサイトカインや増殖因子の活性化を促し、核内では転写因子などの働きを助け転写調節を行います。実際にNRDCが恒常性を維持するために大事な働きをしていることは、NRDC欠損マウスが低体温、徐脈、低血圧、糖代謝異常など幅広い表現型を示すこと、がんや炎症性疾患を発症しにくくなることなどから明らかになりました。我々は、様々な生命現象や疾患におけるNRDCの役割をさらに明らかにすること、その成果を臨床応用(診断バイオマーカー、創薬標的)につなげることを目的に研究しています。

 

2)オフィス・アワー           随時対応しますが、事前にメールで連絡ください。

3)連絡先                  西 英一郎 enishi@belle.shiga-med.ac.jp  

4)研究内容に関するキーワード      心血管、エネルギー代謝、がん、炎症性疾患

5)キャッチコピー            1分子を通して全身、そして疾患を診る。

社会医学講座(公衆衛生学) 三浦 克之

http://hs-web.shiga-med.ac.jp/

1)研究内容
 21世紀の医学は予防医学が中心となっていくことが予想されています。公衆衛生学(public health)は人間の健康を集団として衛り、疾病を予防するための科学であり、そのために私たちは疫学(epidemiology)という研究手法を用います。大規模な人間集団を対象とする疫学研究は多大な労力と長い時間を要するものですが、滋賀医科大学は循環器疾患・生活習慣病の疫学研究では全国でも有数の大学であり、2013年にアジア疫学研究センター(2021年度からNCD疫学研究センター)を開所しました。詳しい研究内容は当部門やNCD疫学研究センターのホームページを見てください。ともに予防医学研究に取り組んでくれる若い皆さんの参加を待っています。

 

2)オフィス・アワー          月曜日午後5時

3)連絡先                 三浦 克之 miura@belle.shiga-med.ac.jp   

                    門田 文  ayakd@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     疫学、予防医学、生活習慣病

5)キャッチコピー           疫学研究で日本と世界の生活習慣病予防を目指す

社会医学講座(衛生学) 北原 照代

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqpreve/

1)研究内容
 人の健康は、個々人の意識や努力水準以上に、その人の行動や生活を規定する社会環境要因の影響を受けます。例えば、睡眠不足が健康に悪影響を与えると知っていても長時間労働が雇用の前提となっていれば、生活のために働き続けることで心身の健康を危険に曝すことになります。社会医学は、健康を害する諸要因を制御・排除して、疾病を防ぎ、健康の保持増進を実現しようとする実践的な医科学です。

  私たちの研究室では、労働による人へ健康影響に注目し、疾病予防のための研究を進めています。具体的な研究テーマは、「介護・看護労働者の腰痛予防」「手話通訳者の頸肩腕障害予防」「車いす使用労働者のパソコン作業・環境に起因する健康障害(二次障害)予防」「運転労働者の全身振動曝露低減」「農民の農作業災害予防と作業負担軽減」などです。 フィールド(現場)調査を中心に据えて、随時、現場訪問を行っています。また、実験室内での負担評価実験なども行っています。関心のある学生さんは、遠慮なく私たちの研究室を訪ねてください。

 

2)オフィス・アワー          曜日や時間を問わず在室していれば対応できますが、

                    事前に、メールや電話で予定を確認してもらうと確実。

3)連絡先                 北原 照代 teruyo@belle.shiga-medo.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     作業関連性筋骨格系障害(腰痛等)、障害者、農村医学

5)キャッチコピー           現場に根ざした実践研究

社会医学講座(法医学) 一杉 正仁 

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqlegal/

1)研究内容
 社会医学講座(法医学部門)では、地域の安全・安心、健康の増進に向けた様々な活動を行っている。その業務は大きく、1)死因究明等に関する活動、2)社会における医療 の2つに大別される。

 前者では、滋賀県内における突然死、事故死、犯罪死等に対して、法医解剖を始めとした様々な検査を行って、死因、死に至る機序を明らかにしている。当講座では、滋賀県におけるすべての法医解剖を担当しており、また教授は、県の死因究明等推進協議会の会長を務める。これらの実務で得られた多くのデータから、将来の突然死、事故死予防に向けた新たな知見を見出して頂きたい。当講座では、心臓突然死の病態解析、交通外傷を始めとした外因死のバイオメカニクスの解析、薬毒物中毒死の原因検索などをルチーンの研究テーマとしているが、将来の予防につながる診断法の構築、予防安全ツールの開発、新たな政策の提言を進めて頂く。

 後者であるが、虐待や犯罪被害者の診察、心のケア、矯正施設(拘置所や少年院など)における医療が該当する。これらの臨床的業務を通して、新たな診断法の確立、効果的な被害者ケアなど、社会における医療の充実に貢献できるような研究を期待している。

 

2)オフィス・アワー           平日適宜

3)連絡先                 一杉 正仁 hitosugi@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     外傷、事故、突然死、予防

5)キャッチコピー           社会で起こる事故や事件、突然死を予防しよう。

生命科学講座(物理学) 目良 裕 

http://www.shiga-med.ac.jp/hqphysi/

1)研究内容
 近年、医学研究においては、ミクロな現象を支配する量子力学や光学的知見を利用した、ナノイメージングやナノメディシンと呼ばれる新しい画像化法・医療技術が駆使されるようになってきている。物理工学・物理化学の立場から新規な医療機器や解析手法を開発し、医学分野の課題を解決する場面も極めて多くなってきた。  

 生命科学講座(物理学)では、アルツハイマー病発症に関わるアミロイドβタンパク質凝集体の前駆体であるオリゴマー、あるいはそのマーカーとの結合部を原子・分子レベルでイメージングすることを目指し、プローブ顕微鏡や電子顕微鏡を用いた研究を行っている。これらの研究から、アルツハイマー病の初期診断物質のみならず、有効な治療薬への指針が得られるはずである。さらに、医学臨床や日常生活の場面で見出した疑問点や課題を解決しうる新しい医療応用機器の開発・研究についても、分光法や動画・画像解析、IOTデータ取得・解析といった観点から研究を行っている。物理分野に限らず、理学・工学・医学に跨がる分野の研究を通して、医学の発展に寄与することを目指している。

 

2)オフィス・アワー           随時(できるだけ要望に応えます。事前に連絡を下さい。)

3)連絡先                 目良  裕 mera@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード      分子イメージング・バイオマテリアル・医学機器開発

5)キャッチコピー            理学と工学と医学の融合

生命科学講座(生物学) 平田 多佳子 

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqbio/

1)研究内容
 本来、免疫とは、体内に侵入してきた病原体を排除して体を守るためのものです。しかし、私たちは、自身の細胞や組織に過剰に反応して攻撃を加えてしまうことにより「自己免疫疾患」になったり、外界の物質に対して過剰に反応してしまうことにより「アレルギー疾患」になったりします。わが国ではこれらの疾患が増え続けており、21世紀に克服すべき重要疾患として位置づけられています。しかし、その治療法は未だ確立していません。  

 免疫系が他の器官系と大きく異なる点は、その構成細胞が1つの組織に固定して存在するのではなく、体の中を1つの組織から別の組織へと動きまわっているということです。免疫系の細胞の多くは、動いて始めてその機能を果たすことができ、免疫応答が可能になるのです。私たちの研究室では、免疫系の細胞動態に注目し、「生体内で免疫細胞がどのようなメカニズムで動くのか?」「アレルギーや自己免疫疾患では免疫細胞の動きがどのように変化するのか?」「動きを調節することによって免疫応答をどのように制御するか?」といった観点から研究を進めています。免疫学研究、炎症・免疫疾患の病態解明、治療法の開発に興味のある学生の参画を期待しています。

 

2)オフィス・アワー           随時。事前にメールで連絡していただけるとありがたいです。

3)連絡先                 平田 多佳子 tahirata@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード      免疫学・アレルギー・炎症

5)キャッチコピー            免疫細胞の「動き」を標的として免疫難病・アレルギー治療の可能性を探る。

神経難病研究センター(神経診断治療学部門) 柳沢 大治郎

http://mnrc.jp/

1)研究内容
 神経難病研究センター(神経診断治療学部門)では、認知症の克服を目的に日々研究を行なっています。特に、認知症の原因となる代表的な神経変性疾患であるアルツハイマー病や前頭側頭葉変性症などを研究対象にしています。これらの疾患の特徴は進行性の神経細胞死とタンパク質(アミロイドβやタウ)異常構造物の形成です。しかし、その分子基盤は未解明です。私たちは、ヒト脳組織、培養細胞、遺伝子改変モデルマウスなどを用いて、認知症の病態解明の研究(特にアミロイドβやタウおよびそれらに関連して脳の機能破綻に関与する分子の研究)と、その研究成果を基盤とした認知症の診断・治療法の開発を行なっています。最近の研究トピックスとしては、滋賀医大発の画像診断薬(Shigaシリーズ)を開発し、フッ素MR画像法という最先端の技術を使い、遺伝子改変モデルマウスの脳内のアミロイドβやタウの異常構造物を検出することに成功しました。また、認知症の予防法開発の観点から、食品由来成分による認知機能の改善や病気の進行抑制効果なども研究しています。認知症発症の分子基盤を解き明かすための研究と診断・治療法の開発に興味のある方を歓迎します。

 

2)オフィス・アワー          随時対応可能ですが、事前にメールで連絡してください。

3)連絡先                 柳沢 大治郎 daijiroy@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     認知症、アルツハイマー病、診断法、治療法

5)キャッチコピー           認知症の克服を目指して、その病態を知り、診断および治療法を開発する。

神経難病研究センター(分子神経病理学部門) 西村 正樹

http://ben.shiga-med.ac.jp/~hqmnran/index_1.html

1)研究内容
 認知症の代表的疾患であるAlzheimer病の分子病態は、脳内に蓄積するamyloid-β(Aβ)ペプチドによって引き起こされることが判明していますが、根本的治療につながる疾患修飾薬の開発は難航しています。根本治療には発症前からAβ蓄積に対して介入することが必要とされ、そのための新たな治療戦略の開拓も欠かせないところです。このような背景の中、本研究室では病態発症に関わるリスク分子に注目しています。Alzheimer病に限らず、疾患のリスクを発症予防の目的から制御するのは、次世代プレシジョン・メディシンにおいて重要な位置を占めると考えられます。当研究室が独自に見出したILEI/FAM3C分子は分泌タンパク質であり、健常脳には高レベルに発現しますが、加齢とともに漸減し、それに逆相関して脳Aβ蓄積が進行することが明らかになってきました。即ち、液性因子であるILEIの老化に伴う発現低下が脳Aβ蓄積さらにはAlzheimer病発症のリスクとなる可能性を示唆しています。この仮説を脳Aβ蓄積の開始月齢が明らかにされているヒト化変異型Aβ前駆体ノックインマウスを用いて検証し、さらに疑似ILEI活性をもつ化合物からの創薬を目指しています。このような取組の一端に参加して頂きます。

 

2)オフィス・アワー          平日9:00〜18:00

3)連絡先                 西村 正樹 mnishimu@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     アルツハイマー病、神経病態学、分子生物学、生化学

5)キャッチコピー           認知症を分子レベルで解明し、その克服に向けて新たな境地を開く。

神経難病研究センター(創薬研究部門) 

http://www.shiga-med.ac.jp/~hqmnrmc/

1)研究内容
 医学研究の目的は、病気の原因解明と治療法の開発です。数千の難病があり、すべての疾患に治療の道筋をつけることは簡単ではありません。多くの病気に適用できる治療法を目指し、子どもや若い時期に内在する「若年特性」に着眼しました。若年特性は、成長能力や再生能力、高い記憶力や学習能力をふくみます。これらの特性を形作っている分子メカニズムを解明し、治療に役立てるために研究をしています。

 研究は常に、新しいアイデアへの挑戦です。常識にとらわれず、かといって実証された事実を無視することもなく、未踏の地へ踏み出すことのできることが、研究の魅力です。研究医養成コースでは、いつかひとり立ちして研究を進めて行けるように、研究者としての素地を身につけることをめざします。

 

2)オフィス・アワー          特に限定していません。事前にメールで御連絡くださるとスムーズです。

3)連絡先                

4)研究内容に関するキーワード     小児難病、脳の機能再生、若年特性、バイオインフォマティクス、分子標的治療

5)キャッチコピー           基礎科学の研究技術を縦横無尽に活用して、難病の治療に道筋をつけよう。

神経難病研究センター(MR医学研究部門) 椎野 顯彦

http://mr-igaku.jp/

1)研究内容
 主に動物実験用の7T及び4.7T高磁場MR装置を用いて、生体レベルでのMR画像、MRスペクトロスコピーの研究を行っています。MR画像の研究では、高磁場の特徴を生かして、脳疾患の遺伝的モデルマウスの高分解能MR画像(50ミクロン)を観察し、Voxel Based Morphometry(VBM)による脳構造の変化、Mnの定位的注入による脳神経ネットワークの変化を検索しています。スペクトロスコピーの研究では、アルツハイマー病モデルマウスを用いた、上記フッ素MR画像法に加えて、高感度13C-MR検出手法によって、脳の基本のエネルギー源である脳のグルコース代謝画像を構築し、アルツハイマー病の脳病態を代謝面から検討する研究にも取り組んでいます。その他、多核種のMR信号の高感度検出をめざし、異なる動物サイズ、測定部位に適したRFコイルの自作、パルスプログラムの改良など、ハード・ソフト両面からの取り組みを行っています。

 

2)オフィス・アワー          随時(但しメールなどで事前に連絡してください)

3)連絡先                 椎野 顯彦 shiino@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     生体NMR、MR画像、脳神経

5)キャッチコピー           実験動物の内部構造と代謝を生きたまま非侵襲的に観測する。

動物生命科学研究センター(幹細胞・ヒト疾患モデル研究分野) 依馬 正次

http://lab.rcals.jp/

1)研究内容
 当センターでは、マウス、カニクイザル、ヒト多能性幹細胞の多能性維持機構の研究、がん・虚血性疾患などにおける血管新生の分子機構の研究を行っています。 また、当センターでは発生工学的手法を活用したカニクイザルの計画的室内人工繁殖によって遺伝学的、微生物学的に統御した個体の作出を行っています。そ の中から移植免疫寛容型個体を見出し、同時にiPS細胞の樹立にも成功しました。 現在、カニクイザルES/iPS細胞から各種機能細胞への分化誘導の研究 を行っており、今後、移植免疫寛容型カニクイザルを用いた安全性・有効性評価のための移植実験、認知症モデルなどの遺伝子改変モデルサル作製を通じてヒト の再生医療に向けたトランスレーショナル研究を進め、21世紀の医学研究に貢献したいと考えています。

 

2)オフィス・アワー           9:00〜19:00

3)連絡先                 依馬 正次 mema@belle.shiga-med.ac.jp

4)研究内容に関するキーワード     幹細胞、血管新生、再生

5)キャッチコピー           幹細胞と血管新生の研究を通してヒト病態・再生を理解する