解剖・病理・形態系-4部門

(生体機能形態学,神経形態学,人体病理学,疾患制御病態学)

習得できる研究技術や実験方法

  • 組織学的技術
    固定と切り出し,灌流固定,パラフィン包埋,薄切,HE染色,顕微鏡カメラによる撮影,凍結切片作成
  • 組織化学:
    免疫組織化学,酵素組織化学,その他の(線維,粘液等を証明する)組織化学
  • 電子顕微鏡:
    固定,樹脂包埋,超薄切片作成,電子染色,撮影とフィルム現像,写真プリント
  • 情報処理技術:
    標本のバーチャルスライド化,画像解析,ステレオロジー,形態変化の数理学的解析法
  • 動物実験:
    (腫瘍等の)疾患モデル動物の作成,マウス,カニクイザルのインフルエンザ感染実験(ウイルス量測定,ウイルス中和試験),子宮外発生法によるマウス・ラット胎児操作,神経標識物質(遺伝子組換えウイルスなど)を用いたトレーサー実験
  • 細胞生物学的,分子生物学的技術:
    フローサイトメーター,細胞分離(セルソート),サイトカイン測定,iPS細胞培養,モノクローナル抗体作成,ウエスタンブロット,細胞培養,レーザ・マイクロダイセクション,DNA・RNA抽出と精製,定量的PCR,定量的RT-PCR
  • 分子細胞遺伝学的技術:
    蛍光in situ hybridization(FISH),Comparative genomic hybridization (CGH)マイクロアレイ,DNAフラグメント解析(LOH解析など)
  • ヒトの解剖:
    系統解剖による所見の解析(変異,解釈),病理解剖による病態の解析(形態所見の統合,解釈)

生理・薬理・機能系-3部門

(統合臓器生理学,細胞機能生理学,薬理学)

習得できる研究技術や実験方法

  • 神経生理学的実験方法
    サーモグラフィー,神経性炎症のin vitro解析法,エバンスブルーによる神経炎症の解析,プランターテスト(鎮痛行動解析),マイクロダイアリシス
  • 電気生理学的実験方法
    心筋細胞単離法,パッチクランプ法,蛍光指示薬を用いた細胞内Ca2+濃度測定法
  • 循環機能解析方法
    マグヌス法(摘出平滑筋の等尺性および等張性張力変化の測定),ランゲンドルフ心臓灌流法(摘出心臓の拍出量および冠状動脈灌流量の測定),血圧ならびに循環動態の測定,バイオアッセイを用いた血管内皮および支配神経機能の測定,血管支配神経から遊離した神経伝達物質の定量
  • イオンチャネルタンパク質解析方法
    細胞継代培養,リポフェクッション法による遺伝子導入法,ミュータジェネシスによる遺伝子変異導入
  • 幹細胞研究
    iPS細胞の作製・遺伝子導入,幹細胞の維持・継代培養,幹細胞の分化誘導法,核酸抽出・精製,mRNA発現定量(RT-qPCR),遺伝子転写活性測定(ルシフェラーゼアッセイ),蛋白発現解析(ウェスタンブロット),蛍光抗体染色,蛋白質機能解析(キナーゼアッセイ),糖輸送活性定量測定

生化・分子系-4部門

(分子生理化学,分子病態生化学,分子遺伝医学,微生物感染症学,生物学)

習得できる研究技術や実験方法

  • 細胞生物学や遺伝子工学の技術
    細胞培養,フローサイトメトリー,遺伝子のクローニング,DNA塩基配列の決定,PCR,発現プラスミドの作製,点突然変異の導入,ベクターによる細胞への遺伝子の導入,異種タンパク質の大量発現,組換えウイルスや組換え大腸菌の作製,ノックダウン細胞の作製
  • タンパク質化学や酵素化学の技術
    電気泳動,アミノ酸配列の決定,HPLC(高性能液体クロマトグラフィー),質量分析,ウェスタンブロット,タンパク質の精製,酵素活性の測定,酵素反応の解析,抗体作製,酵素免疫測定法,免疫沈降法,蛍光抗体法,レポータアッセイ,分光学方法(可視部紫外部光吸収・蛍光分光法・円偏光二色性)
  • 組織化学の技術
    組織切片の作製,細胞染色,酵素組織化学,免疫組織化学,in situハイブリダイゼーション
  • 微生物学の技術
    無菌操作,微生物の消毒・滅菌,微生物の増殖と分離・定量

公衆衛生・法医・社会医学系-4部門

(公衆衛生学,衛生学,医療統計学,法医学)

習得できる研究技術や実験方法

(公衆衛生学・衛生学・医療統計学)
  • 疫学研究の手法
    ヒト集団を対象とする研究デザイン,疫学研究フィールドワーク,大規模データ管理,統計学に基づいた医学研究の考え方(ランダム化臨床試験,観察研究),因果推論と新しい疫学の考え方
  • 生物統計学の手法
    データ記述(単変量の記述統計),統計的仮説検定と推定,カテゴリカルデータ解析,疫学における統計手法,統計モデルに基づいた統計解析,生存時間解析,相関構造があるデータに対する統計解析
  • データ解析技術
    データ解析をする上での一連の作業を統計解析専用ソフトウェアを利用して習得
  • 生活習慣病予防研究の手法
    循環器危険因子検査,栄養調査,生活習慣問診,保健指導技法
  • 環境調査・評価法
    騒音,全身振動,局所振動,温熱,光,粉塵等の環境因子の測定法の習得と健康影響評価
  • 作業負担調査・評価法
    表面筋電図,活動量,動作計測,循環系負担調査等による作業負担評価
  • 安全調査・評価法
    事例調査,動作分析,作業時間調査による災害・事故の発生要因分析と対策案の検討
  • 人間工学的評価
    作業者特性(性・年齢・障害の有無と内容など)と作業環境・方法とのマッチング評価
(法医学)
  • 法医解剖
    すべての臓器、器官のとり出し/病変や損傷についての診断
  • 画像診断
    救急現場などで撮影された単純X線、CT、MRIの読影
  • 臨床検査
    臨床における検査結果による疾患の診断
  • 病理組織学的検査
    組織染色、免疫組織化学、特殊染色
  • コンピューターシミュレーション
    有限要素法によるコンピューターシミュレーション
  • 画像解析
    ドライブレコーダーなどによる事故解析