高齢化社会の加速、スポーツ障害や外傷、労働災害、交通事故などの増加により、整形外科の対象疾患は増加しています。「国民生活基礎調査の概況」では、男女とも腰痛・肩こり・手足の関節痛などの愁訴が圧倒的に多く、整形外科領域の疾病の重要性が伺われます。
整形外科は、四肢、脊椎を含んだ運動器の広汎な範囲を包括する診療科です。すなわち、脊椎・脊髄疾患、リウマチ性疾患、末梢神経障害、上肢の疾患、変形性関節症などの退行性関節疾患、スポーツ外傷・障害、骨軟部腫瘍、骨折・脱臼などの外傷性疾患の保存的および外科的治療を行う運動器の総合診療科です。
WHOは、21世紀の初頭を「骨・関節の10年」とし、我が国でも高齢化社会を迎えてQOL(生活の質)の向上に関心が寄せられています。私たちの診療科では、診療においては患者さんの立場と心をよく理解し、一人でも多くの方の機能の回復が得られるように努めております。
また、スポーツ外傷性疾患や関節疾患、脊椎疾患などの増加による需要に対応するため、それぞれの分野に十分な技量を持った専門医を配置しています。
当科では、過去30年にわたり実績のある関節リウマチを中心とするリウマチ性疾患に対する外科的治療(人工関節、滑膜切除、関節変形の矯正など)を数多く手がけています。
手術件数は年間約550例で、従来治療困難とされた関節軟骨損傷に対する軟骨移植術や人工関節置換術・脊椎手術を幅広く行っています。膝関節疾患、リウマチ性疾患、脊椎疾患、スポーツ障害、肩関節疾患が主な症例です。
(特に優れている点)
- 脊椎手術における難易度の高い症例の多さと、手術成績が優れています。
- 人工関節手術では、小侵襲手術と深屈曲可能な関節手術を行っています。
- スポーツ医学では、関節鏡による小侵襲手術の良好な成績を得ています。
- 関節軟骨損傷に対する軟骨移植では日本のトップレベルです。
<スポーツ傷害外来(膝・肩・肘・足)>
鏡視下十字靱帯再建をはじめ、関節鏡を用いた小侵襲治療を数多く手がけています。早期のスポーツや社会復帰を可能にしています。
<関節外科外来>
変形性関節症を中心に患者さんに適した治療法(保存療法・手術療法)の提供を行っています。関節鏡手術や人工関節手術を主として、質の高い医療を提供しています。
<リウマチ外来>
薬物療法において、生物学的製剤を含めた最新の治療法の提供を行っています。高度に破壊・変形した関節に対して、人工関節を用いた再建を多く行っています。
<脊椎外来>
高度に変形した症例を始め、広範な脊椎疾患の手術療法を手がけています。
<上肢外来>
腕神経叢損傷の神経再建・機能再建、肩腱板損傷に対する関節鏡視下縫合術、末梢神経障害に対する小侵襲手術や機能再建などを手がけています。