大学病院であるだけでなく、地域の基幹病院でもあることをスタッフ全員が肝に銘じ、女性生殖器の疾患、疾病に対し幅広く、いつでもどこからでも積極的に受け入れる体制を整えています。各疾患、疾病を系統的に分類して診療グループを編成し、より専門性の高い知識、技術を提供するようにしています。
当科のスタッフ紹介を見ていただくとお分かりいただけますように、婦人科腫瘍・生殖内分泌・不妊症・内視鏡・性器脱・尿失禁・更年期などの専門領域を異にするメンバーが揃っています。滋賀県下でこれほど専門性を細分化し、診療している医療施設はありません。
がん等の生命にかかわる重大な疾患の患者さんだけでなく、子宮筋腫や腟炎などのよくみられる疾患や、さらには子宮がん検診や子宮頸がんワクチン接種を希望される方も積極的に受け入れています。また、当院の漢方外来や女性泌尿器外来とも連携していますので、更年期ののぼせやイライラ、尿失禁や下垂感などの心身の不調を感じられた場合にも気軽に受診していただきたいと思います。
また、平成12年6月から不妊専門相談センターを滋賀県と共同で設置し、電話相談(平日9:00~16:00)と面談(水曜日15:00~16:00、予約制)により、不妊に悩む方々のあらゆる相談にお応えします(TEL077-548-9083)。
当院では、体外受精を開始して15年以上が経ちました。胚移植あたりの妊娠率は35~40%を維持し、全国平均以上の成績を残しています。これは総合病院である特性を活かした不妊治療を行っているためだと考えています。
子宮筋腫や子宮内膜症といった不妊の原因となりうる疾患が子宮にある場合は、麻酔科医の管理の下に手術を行うことも可能ですし、妊娠に至らない原因が内科的な病気がもとになっている場合は、内科医とも相談します。配偶者の精子に問題がある場合には、泌尿器科医と連携を図りながら治療するシステムをとっています。
婦人科悪性腫瘍の治療として、子宮頚癌に対する広汎子宮全摘術や子宮体癌、卵巣癌に対する傍大動脈リンパ節郭清を含む標準手術のみならず、外科や泌尿器科などとも連携した積極的な根治的手術療法を行っています。
また、県内では数少ない膣内照射設備を備え、子宮頚癌に対する根治的放射線療法、化学放射線同時療法も施行しています。化学療法は経静脈投与のほかに、動注化学療法や卵巣癌において有効性が高い留置ポートを用いた腹腔内化学療法も行い、薬剤選択には感受性試験も可能です。また、神経温存手術やリンパマッサージ指導など、術後後遺症の予防も行っています。
粘膜下子宮筋腫に対する子宮鏡下手術、子宮内膜症や子宮外妊娠などに対する腹腔鏡下手術、卵管閉塞に対する卵管鏡下手術に取り組み、入院期間の短縮や手術創の縮小につとめています。
また、最近注目されている性器脱や尿失禁の分野でも、今までの手術療法に加えて、メッシュやテープを用いた手術も行い良好な成績を得ていますのでぜひご相談ください。