滋賀医科大学の機能強化とさらなる改革に向けて
ー平成29年度のスタートにあたってー

平成29年4月3日
学長 塩田 浩平(しおた こうへい)

写真:塩田学長

平成29年度のスタートに当たり、滋賀医科大学のさらなる発展と機能強化に向けて、教職員と関係各位のご協力とご支援をお願いいたします。

教育面では、本年11月に医学教育分野別評価を受審します。本学の教育内容を再検討し、質の高い教育を充実させるための好機にしたいと思います。国家試験への対応についても、気を引き締めて取り組まねばなりません。また、本学の入学試験のあり方を抜本的に見直し、時代に合ったよりよい選抜方法を策定する作業を本格化したいと考えています。高大連携にも引き続き積極的に取り組んでまいります。

研究面では、本学の特色ある研究を発展させ、研究成果を積極的に世界に発信してまいります。学内共同研究、国内・国際共同研究、産官学協働を推進し、外部資金の増加に向けて研究組織と研究支援体制の強化を進めます。

医療面では、質の高い医療、高度先進医療を追求し、地域の医療の中核としての役割を果たすと共に、優れた医師・看護師・助産師・保健師を輩出します。看護師特定行為研修、在宅看護師コースを強化し、地域医療の質向上に貢献します。また、臨床研究支援体制を強化し、質の高い臨床研究を推進したいと考えます。

大学運営では、事務改革を継続して進め、IR(institutional research)機能を集約して、学内外のデータとその分析結果を大学運営に活かす体制の整備を進めます。臨床研究棟改修を機に、学内スペースを全体的に見直し、適正で公平なスペース配分を進めるよう計画しています。国立大学法人に対する国の財政支援は厳しく、その一方で大学の機能強化のための新たな支出が増加しています。教職員の皆様には痛みを共有していただくことも増えてきますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

国を挙げて働き方改革が進められています。医療においては患者さんの命を救うという絶対的な使命があるので一般企業などと同列には論じられませんが、教職員が健康で気持ちよく働ける環境を整えることが不可欠です。「ワークかライフか」ではなく、「やりがいのある充実したワークがあってこそ、幸せなライフが実現する」という考えで、課題の解決と労働環境の改善を進めてまいります。

皆様のご協力と積極的なご提言をお願いいたします。