はじめに

 「人権」の保障・尊重は、日本国憲法や世界人権宣言にも明記されていますが、「人権」は人間が生まれながらに有している普遍的・不可侵的なものです。
 近年、「人権」に関係するさまざまな法令等の整備が行われており、本学においても、「国立大学法人滋賀医科大学における多様な性的指向や性自認(SOGI:Sexual Orientation and Gender Identity)を尊重する基本的な理念と方針」を制定するなど、さまざまな対象者や多様な人権の擁護への対応が必要となっています。また特に、近年の情報端末やインターネットサービスの急速な普及・多様化により、誹謗中傷やなりすまし、個人情報の漏えい・流布などが社会的な問題となっています。
 このように人権侵害が多様化する一方、個人の権利意識が顕在化し人権の尊重が強く求められる社会において、国立大学法人滋賀医科大学は、「人権」に関するさまざまな取組みを通じて、差別やハラスメントなど人権侵害のない大学を目指します。
 学生・教職員のみなさんは、人権課題に対する関心を高めるとともに、それらに対する法令等について十分に理解し、人権を尊重し擁護する意識と態度の涵養に努めてください。

国立大学法人滋賀医科大学長
上 本 伸 二

主な人権課題

 女性の人権、子どもの人権、高齢者の人権、障害のある人の人権など、現代社会においては、さまざまな人権課題があります。主な人権課題の詳細については、法務省及び滋賀県ホームページをご参照ください。

学生・教職員に対する教育・研修

(1)学部学生への教育
 確かな倫理観を備えた医療人を育成するために、学部学生の正規カリキュラムにおいて、特に人権・倫理に関係するものとして、以下の授業科目を開講しています。

 
学年 医学部医学科 医学部看護学科
第1学年 現代社会論、医学概論Ⅰ、医学概論Ⅱ、医学特論・医学・生命科学入門、附属病院体験実習 医学概論、医療の倫理Ⅰ
第2学年 法学、人体解剖学、倫理学 法学、保健医療行政論、ウィメンズヘルス学、医療の倫理Ⅱ
第3学年 医の倫理Ⅰ 臨地実習、看護倫理
第4学年 医の倫理Ⅱ、医の倫理Ⅲ、法医学 臨地実習、法医看護
第5学年 臨床実習
第6学年 保健医療と社会


(2)学生・教職員に対する研修
 学部学生の入学時には「新入生研修」を、教職員の採用時には「新採用職員研修」を実施しており、それぞれ人権・倫理に関するプログラムを設定しています。また、毎年度、全学生・教職員を対象に、ハラスメント防止などをテーマとした研修等を開催しています。

人権課題に対する本学の取組・対応

 本学における人権に関する諸課題について審議するため、「国立大学法人滋賀医科大学人権問題委員会」を設置しています。人権課題への主な取組・対応の詳細については、以下のページをご参照ください。

参考資料