大学院生の声

医学系研究科(M1) 中村 美保子さん

「大学院進学理由」

私は大学を卒業してから約4年半看護師として一般病棟で勤務しました。その間に、看護学生の臨地実習に指導者として関わり、看護を教える楽しさ・やりがいを感じ、看護教育に魅力を感じていたところにご縁があり、看護大学の教員として働くことになりました。教育をとおして学生を支えるためには、経験と自己流の学習に頼るだけでなく、科学的、系統的に看護学を探求することにより、さらに自分自身の能力を高める必要があると考え、社会人学生として大学院へ進学することを決めました。

私は通学に時間がかかるため、仕事との両立という点で少し不安がありましたが、大学院の講義は先生方のご配慮で遠隔で受講できる科目もあり、開始時間が夕方以降であることがほとんどなので、職場の方々にも支えていただきながらなんとか両立できています。

大学院では、学生としての学びだけではなく、たくさんの先生の講義を受けられることで大学教員としても学ぶことが多く、自身の成長につながると実感しています。一緒に講義を受ける学生の中でも、経歴が多様でそれぞれのキャリアを経たからこその考え方を聞くことができ、とても刺激が多く周りの方からも日々学ぶことばかりです。

研究への一歩を踏み出したばかりですが、初めての挑戦でワクワクしています!この経験が自分の人生の財産になると信じて、これから2年間がんばりたいと思います。

 

医学系研究科(M2) 嶋村 空良さん

「大学院進学動機と大学院生活」

私は滋賀医科大学医学部看護学科を卒業した後、ストレートで大学院に進学しました。当初は、卒業後は看護師として病院に就職することを考えていましたが、在学中に先生から声をかけていただいたことをきっかけに、大学院進学という選択肢を含めて、自身のキャリアを考えるようになりました。その当時、卒業論文として取り組んでいた「効率的にタンパク質を摂取する方法の検討」は、私自身が生まれつき食が細く、筋肉や脂肪がつきにくい体質であったことからの着想でした。その中で、始めは自分の筋力向上のために調べていたことを加齢による低栄養、骨格筋量の減少や筋力低下に苦しむ高齢者に活かすために調べ、探求することの視点の助言を受け、とても好奇心・興味が湧いた事を覚えています。
私は現在、疫学的手法を用いてフレイル予防の研究に取り組んでいますが、研究方法やデザイン、解析方法等、理解すべき内容が多々あり、初学者であった自分には、疫学や統計学の全体像が見えず苦しんでいました。しかし、日々新たな知見や知識を学ぶ中で、ようやく研究を遂行するために今何に取り組むべきなのか、自身で考えて取り組めているように思います。修士課程での勉強はこれまでと違って、答えのない問題に直面することが多々あります。そのため、妥協するも追求するも全ては自身の選択に委ねられますし、突き詰めていく作業は苦しさを伴います。しかし、その過程を経て自身の思考や創造力が磨かれ、日々成長できることが研究の魅力だと思います。