勢多だより
(2022年9月号)

新任教員の紹介

石垣 診祐 教授/神経難病研究センター橋渡し研究ユニット神経診断治療学部門

石垣教授

2022年(令和4年)5月より、滋賀医科大学神経難病研究センター・橋渡し研究ユニット教授を拝命いたしました石垣診祐と申します。
滋賀医科大学は、アットホームな雰囲気で教職員、学生の心的距離がとても近く、また基礎・臨床ともに独自性の高いハイレベルな研究を展開されており、このような素晴らしい環境で研究ができることを大変幸せに感じております。

基礎研究の成果を臨床へ「橋渡し」

教室の名称「橋渡し研究ユニット」のとおり、私たちに課せられたミッションは基礎研究で得られた知見やシーズをいかに臨床にフィードバックするかにあります。「橋渡し」の過程は、神経難病の研究でもっとも難しいとされており、ここを克服すれば根本治療法の開発が一気に進むと期待されます。そのために必要な技術的な基盤、霊長類研究や画像研究の基盤などがすでに滋賀医科大学に備わっており、そこで研究を展開できる自分たちは幸運だと感じています。

「研究は楽しい!」ということを伝えていきたい

研究の喜びを実感しながら、成果を世の中に還元することを実現し、次世代の研究者に「研究は楽しい!」ということを伝えていきたいと思っておりますので、皆様方には何卒ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

 

 

加藤 威 准教授/皮膚科学講座

加藤准教授

2022年6月1日付で皮膚科学講座の准教授を拝命しました加藤 威です。この場を借りまして、御指導頂きました先輩方、苦労を共にした同僚の方々、上司の無茶に付き合ってくれた後輩の先生方に御礼申し上げます。

滋賀医大を卒業、滋賀医大に勤務

私は、静岡県出身で1996年に滋賀医科大学医学部医学科22期生として入学、学生時代はヨット部でクラブ活動に明け暮れ、主将や学生監督を務めていました。2002年に卒業後そのまま本学皮膚科学講座に入局し、大学病院で2年間の研修、彦根市立病院で2年間専攻医として勤務した後、2006年から現在に至るまで滋賀医大で勤務しています。

皮膚のことなら何でも診る

臨床では腫瘍性疾患と付属器疾患を専門にしていますが、実際には「皮膚科学」の分野の疾患は幅広く全て診るようにしています。当科の方針も「皮膚のことなら何でも診ることができる総合皮膚科医を育てよう」となっていますので、皮膚科のスペシャリストになりたい方は是非当科に入局を御検討ください。Primary careの最初の一歩となる視診を学びたい方も皮膚科のローテートはきっと役に立つはずです。
最後となりますが、永らくお世話になった本学に少しでも恩返しができるよう、また、高度な技術とエビデンスに基づく医療が提供できるよう努力致しますので、今後とも御指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

里岡 大樹 准教授/生命科学講座(生物学)

里岡准教授

2022年7月1日より生命科学講座(生物学)の准教授を拝命いたしました里岡大樹と申します。

アメリカ~京都~滋賀

私はアメリカのUniversity of California, Berkeleyを卒業後、同大学院の久保伊佐夫先生の研究室にて天然物によるメラニン合成阻害の研究で学位を取得しました。その後は、京都大学医学研究科にて水チャンネル・アクアポリンによるがん転移や免疫系への関与の研究に携わりました。2016年にご縁があり、滋賀医科大学生命科学講座(生物学)の助教に就任いたしました。

免疫の謎を丁寧に紐解いていきたい

滋賀医科大学就任後は、自己免疫疾患および制御性T細胞の研究を始め、その中でも特に「免疫代謝とレドックスシグナルの関係性の解明」と「CD8陽性制御性T細胞の分化機構の解明とその自己免疫疾患治療への応用」を中心に研究を進めています。免疫は「自己」と「非自己」を識別し、「非自己」である病原体などを排除する生体防衛システムですが、まだまだ明らかになっていないことが多々あります。今後は、それらの謎を丁寧に紐解いていきたいと思っております。もし、免疫学に興味がある学生さんや研究者の方がおられましたら、お声がけいただけると幸いです(もちろんその他の雑談もウェルカムです)。
今後もより一層精進してまいりますので、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

 

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