新しい時代の始まりにあたって

平成31年4月1日
滋賀医科大学長 塩田 浩平(しおた こうへい)

写真:塩田学長

2019年度が始まりました。1か月後には新天皇が即位され、新しい時代が始まります。滋賀医科大学も、全員が新たな気持ちでさらなる発展を目指す1年にしたいものです。

今年度は第3期中期目標期間の4年目にあたりますが、今年度までの4年間の評価が第3期の暫定的な評価となり、それをもとに第4期の運営費交付金が算定されます。したがって、2019年度の計画達成が非常に重要になります。優れた成果を達成するよう、教職員の皆さんのご協力をお願いいたします。

本学では、医学科・看護学科の教育改革を継続しています。倫理観と高いプロフェッショナリズムを備えた医学生・看護学生を育て、地域と国の医療に貢献する人材を輩出するため、入試と学部教育カリキュラムの改革を継続的に進めています。今春の本学卒業者の国家試験合格率は、医師国家試験が94.4%(新卒者96.6%:全国平均89.0%)、看護師が98.5%(全国平均89.3%)、助産師が100%(同99.6%)、保健師が100%(同81.8%)となりました。医師国家試験は、3年連続で合格率が上昇していますが、引き続き高い合格率を達成するよう、学生の指導を徹底したいと考えます。

研究面では、4つの重点領域研究を中心に、特色ある研究を推進し、成果を世界に発信して参ります。オープンサイエンス、オープンイノベーションが益々重要になってきています。学内共同研究、国内・国際共同研究を推進して医学・看護学の発展に資するほか、産官学連携により地域の活性化にも貢献して参ります。積極的に外部資金を獲得するよう、教職員の皆さんのご努力をお願いします。

本学附属病院は昨年度、病院機能評価を受審しましたが、中間的な結果報告では、全体として良好な評価を受けることができました。この評価結果も踏まえ、引き続き信頼される大学病院として、優れた医療を提供し、患者さんと地域の医療のために貢献していきたいと思います。また、本学附属病院では、新専門医制度が2年目となり、後期研修プログラムが定着してきました。看護師特定行為研修は研修コースを拡充していますが、本学の特定行為研修が高く評価されて、希望者が増えていることをうれしく思います。

大学の組織改革として、新たに「総合戦略会議」、「人事委員会」、「IR室」、「アドミッションセンター」を設けます。滋賀医科大学が持続的に発展するために必要な組織戦略を検討し、優れた教職員が集まり、働き易く活力のある大学にするための改革です。教職員各位のご理解とご協力をお願いいたします。また、「働き方改革」の関連で、教職員、特に医師の労働環境を整備することが求められています。各部署で勤務態勢を見直すとともに、可能な範囲で業務のスリム化、迅速化に努めていただくようお願いします。

滋賀医科大学で、働き学ぶすべての皆さんにとって、2019年度が充実した幸せな1年となることを願っています。